北風と太陽


昨日のテレビのニュースで、アメリカの元プロバスケットボール協会(NBA)選手のデニス・ロッドマン氏が、北朝鮮最高指導者金正恩氏と、笑顔でバスケットの試合を観戦している写真が映し出されていた。

エッ・・・なぜ!の驚いてしまった。国際社会の訴えには全く耳を貸すことなく核実験を強行した北朝鮮だ。国際社会から強い非難を“かわす”作為なのか、アメリカに対する甚振りなのか、真意が分からない。

ロッドマン氏の今回のプライベートな訪朝に、米政府周辺の多くからは軽蔑や批判の声が上がっている。北朝鮮は国際社会から孤立しており、行動を改めなければいけないとのメッセージが損なわれることを、米政府は懸念している。

一方で、ロッドマン氏の訪朝を擁護する人々からは、核開発計画は米国の「敵意」に対する返答だと主張する北朝鮮の態度を変えるためには、米国人との接触を増やすことが、詰まるところ最善の方法だと指摘する声も上がっている。(AFP=時事)

緊張を高めることにより交渉相手に譲歩を迫る政治手法であるいわゆる瀬戸際政策を一貫して続ける北朝鮮であるが、独裁政治体制は、何時も緊張感を持った環境を維持しながらの国家運営では、真の平和国家の維持はできないと思う。

その裏返しで、敢えて報道を許す?・・・映像に映った二人の笑顔が印象的で私も、複雑な思いがした。童話の「北風と太陽」を思い出してしまった。