なくて七癖あって四十八癖

「なくて七癖あって四十八癖」と言うように・・・誰にも、それぞれ心に癖や性格があるものだ。

生まれ育った環境、生い立ちの過程における親の躾、家族の雰囲気、友達の影響、そして親自身の心の使い方や胎教などなど様々な要因によって、その人の性格や人格が作られる。

長い年限をかけて形成されてきたものであるだけに、今すぐにこれを変えようとしても、そう簡単に変えられるものではない。しかし万物は全て形を変えてゆくように、私たちの心もやはり変わっていくものである。

それと同時に、永年積み重ねてきた心の癖・性格は、努力次第では変えることも可能なのである。上流にあるゴツゴツした大きな石が下流に流れるに従って、あっちにぶつかり、こっちにぶつかりしながら、少しずつ少しずつ丸くなっていくように、私たちも、病気や様々な苦しみ悩みにぶつかりながら、少しずつ心の性分を変えていけるのではないだろうか・・・。

『病気は天からの手紙』といわれるように、今の苦しみには、何らかの深い意味が込められている。大切なことはその手紙に込められる内容を如何に読みとるかである。

その思いを素直に心に受け、それらを自らの心の糧として今の自分自身より少しでも成長できたら、これほど素晴らしいことはない。今病気で苦しんでいる人も、またそうでない人も、共に心の入れ替えをし気持ちの転換を計って、これからもより良い人生を歩ませて頂けるよう少しずつでも心の勉強をさせて頂きたいものだ。