自然界と人間社会の調和

自然界の調和、人間社会の調和を維持していくためには、人間の善意であり、人間の愛である。肉親愛、性愛、情愛などの差別愛では摩擦と過度な競争社会を避けられない。

いま、全世界の人類全体への愛、自然に対する愛の心を持って慈しみを求められている。無謀な争には、勝敗の判定はないということを一刻でも早く知することだ。

自然と人間社会に対する広い愛をもたらすのは、一人ひとり自然と人間を愛する心である。その愛を育ませるのは道徳教育であり、成長することによって人々は、無差別の愛に至るのだと思う。

人間社会全体が愛を何よりも大切に考える時、自然界の調和も人間社会の調和も実現される。人間形成には人格の面と能力の面があるが、調和のためには特に人格の面が尊重されなければならない。個人も企業も国家も競争に終始して調和を軽視すればそのつけは必ず来るのである。

調和の基本は相手を尊重することである。自然と調和するには自然を尊重する。自然を破壊したり資源を枯渇させる行為をしない。人を尊重し命を尊重すれば殺人や犯罪を犯すことは出来ない。生命を尊重し財産や名誉を尊重することだけではない。更に深い所の人格の尊重が人に対する真の尊重と言わなければならない。

普遍的倫理は人類の生存に必要であり、科学技術や社会的権力以上の重みを与えられなければならない。地球文明を救える何かを探すとすれば、それは普遍的倫理を守り抜くことであり、その為の徹底した教育を行って精神革命を実現する事である。

改めて、自然と人間の調和は、人間一人ひとりの純粋な慈しみと愛情で、破壊されつつある地球の人の心と自然を取り戻せるのだと思う。