戦争で解決できるものは何もない
NHKニュースで、攻撃参戦した一人の生き残り前田さん(90歳)のインタビューが出来たそうだ。その前田さんは、当時のアメリカの軍人だった、いわゆる敵に当たる人達との交流があったが、インタビューで、前田さんが言われた言葉が印象的に頭にのこっている。
「戦争で解決するものは何もない」・・・である。
NHKweb・・・70年前の12月8日、旧日本軍がハワイの真珠湾を攻撃し、太平洋戦争に突入しました。戦争経験者の高齢化が進むなか、真珠湾攻撃に参加した90歳の元兵士が戦争の実態を証言しました。
70年前の昭和16年12月8日、旧日本軍の空母部隊などがハワイの真珠湾にあるアメリカ軍の基地を攻撃しました。東京・世田谷区の前田武さん(90)は、空母「加賀」の艦上攻撃機のパイロットとして真珠湾攻撃に参加し、アメリカの戦艦「ウエストバージニア」を爆撃しました。
前田さんは当時の状況について「アメリカは私たちが接近したことに全く気付かなかったようで、すぐには応戦してきませんでした。戦争が始まる最初の一撃なので、とにかくよかったと喜びました」と述べました。
しかし、このあと徐々に形勢が逆転し、3年9か月におよぶ戦争の末、日本は敗れました。前田さんは戦友たちとともに国内の各地やハワイなどを訪ねて戦争経験を証言してきました。
しかし、真珠湾攻撃から70年。戦争経験者の高齢化が進み、空母「加賀」から真珠湾攻撃に参加したパイロットも健在なのは前田さん1人になったということです。
前田さんは、元気なうちはできるかぎり戦争の実態を訴え続けたいとしたうえで、「戦争になればこちらは相手を殺さなければいけない。そうしなければ相手から殺されてしまう。
「いろいろな理屈をつけても戦争はお互いに殺し合う、人殺しです。戦争は何も解決しません」と話していました。