信頼も財産


多くの人に信頼されることも財産・・・「多くの人を知っている」=その人の財産の一つであると思います。財産とは「大金持ち・広大な土地を持つ」だけではなく、何かのサークル入って、多くの人と出会い友達を沢山知り合うことも財産で、そして信頼される友を作るということです。

多くの国の言葉を話せ、心を許せる友達にになり、信頼されるまでになると、これも財産であると思います。「人間の財産とは頭と心と体だけにある」と数学者で大道芸人ピーター・フランクルの父親が彼に言い聞かせていた言葉です。

お金や土地を沢山持っていても、震災や戦争など起きて、人間の築いてきた有形の物がいかに脆く崩れ去りやすいことを改めて認識させられ、この言葉を強く実感させられました。

フランクルの父親はユダヤ人でありホロコーストによりありとあらゆる財産を奪い去られてしまいました。そのときに奪われることが無かったのは自分自身の脳。つまり知恵や知識だけだったのです。

農耕民族だから慣れ親しんだ土地からは離れられない言っているような日本人とは危機意識が全く違います。いささか極端な例かもしれませんが、ちょっとした物の考え方がいかに大きな違いを生むかが分かります。

人間の欲望は果てしない世界を独り占めにしても飽き足らない人がいます。物欲(金・土地・物)は際限がないということです。それとは逆に、人から見ると貧しい生活をしていても、本人は最高の幸せと思っている人もいます。

私は、幸福とは、多くの財産(物)を持つことではないと思います。財産は心の中にあるものだと思います。価値観は、10人十色で違う、違う人が世の中を構成しているので、争いが起きるのだと思います。

今も、中東のシリアでは果てしない内戦が起きています。21日付のal arabiya net は、金融専門の–INVESTOPEDIAのネットとかを引用して、シリアのアサド大統領が独裁者クラブで2番目の金持ちであると報じています。

アサド大統領は、戦争に負けなくとも、裸の王様になるのが最大の恐怖で、彼の財産をなくしたくないのだと思います。財産を独り占めにし、自分の財産の力で国を支配するという考えでは争いは終らないでしょう。