ライフエンデイング・ステージ

高齢化社会に入り、今この時代を生きるものにとっては、先行きの生活不安を思いながらも長寿を願っています。自らの行く末や、親や伴侶の介護などについても、これほど多くの人々が思い悩むという時代は今まではなかったことです。

かつては、人生50年といわれた時代では、人は誕生から成人するまでの成長期の20年間を除くと大人期間は30年間を生きました。これにくらべて人生80年の現代では大人期間が60年を超えますから、2倍の人生を生きるという計算になります。

私は、人生を三つに区切るとしたら、生を受け25年を成長期・30年を家族の構成期・残り時間を自分のための当てるという考えです。・・・これが理想ですが、今日の長寿の時代では大人期間の中間点という思いを持つ人も多いようです。

また、25年を成長期・30年を家族構成期・10年を親の介護期・残り15〜を、ライフエンディング・ステージの基盤整備に向けて、人生の完成期ともいえるライフステージの最終章に位置付けられる領域を主な範囲とするもので、人生の終末や死別後に備えた事前準備(生前からの準備)行動を考えておくことも大事だと思います。

いづれにしても、思い悩み、終末期の不安は、年とともに募るばかりです。「世の中は苦の娑婆だ」というのが、昭和51年に亡くなった父親の口癖でした。本当にその通りだと思います。

紀元前5世紀頃の中国の思想家の孔子の有名な論語に、「吾十有五にして学に志す  三十にして立つ  四十にして惑はず  五十にして天命を知る  六十にして耳に順ふ 七十にして心の欲する所に従いて矩を踰えず」があります。これは中国の孔子の言葉で、孔子は人々に生き方を説いています。73歳で亡くなりましたが、2500年前の人ですからその時代では長寿でした。