政府要人の靖国参拝に思う

「脅かし屈しない」…首相、閣僚の靖国参拝容認」

読売新聞・・・安倍首相は24日の参院予算委員会で、麻生副総理ら閣僚3人による靖国神社参拝に中国と韓国が反発していることについて、「尊い英霊に尊崇の念を表するのは当たり前のことであり、閣僚がどんな脅かしにも屈しない自由は確保している」と述べ、閣僚の参拝を容認する考えを示唆した。
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思想的には似ているジハードと靖国参拝
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イスラム過激派のジハード・・・百科辞典・・・イスラム世界の拡大または防衛のための戦いをいい、一般に〈聖戦〉と訳す。
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靖国問題と同じ構造があることを改めて感じます。死を肯定する英霊信仰であり、聖の発展が俗化を促進するという、宗教のジレンマの典型的な現われのひとつです。中国や韓国から見たら、日本政府の靖国信仰はアルカイダと同じに見えるのかも知れないと、ふと思いました。
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状況の渦中にいると、その意味はなかなか見えません。また、かっての帝国主義を恐れているのではないでしょうか・・・
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この時期北朝鮮の動き、中国の尖閣諸島の問題、竹島の問題、日本の閣僚・168名という国会議員団での参拝は、中国・韓国の受け止め方は日本人と異なることでしょう。
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2006年の終戦記念日小泉純一郎首相は「公約」どおり終戦記念日靖国神社を参拝した。翌日の新聞各紙は、産経新聞を除いておおむね小泉首相靖国神社参拝に批判的だった。概ねこれを批判的に取り上げています。
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当時の社説・・・
読売新聞・・・「『心の問題』だけではすまない」では、首相が「A級戦犯」を「犯罪人」としているのにもかかわらず、そこに参拝するということの「矛盾」を指摘。
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朝日新聞・・・「耳をふさぎ、目を閉ざし」と題した「社説」で、8月15日の参拝を「外交的な挑発と受け止められかねない行動」とし、「6回に及んだ首相の靖国参拝は誤りだった。戦没者の追悼という大事な問題で国内に亀裂を生み、偏狭なナショナリズムを刺激し、外交を行き詰らせた」と厳しく批判しています。
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毎日新聞・・・「意地を張っただけにも見える」「国内でも、国際社会でも通用するきちんとした回答を用意しておくべきだ。来年もこんな騒ぎを繰り返すのは、もううんざりだ」と小泉首相を批判。同紙1面ではさらに、「国家指導者としての思考の体系性、歴史観を決定的に欠いている」との記事を掲載しています。
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中国や韓国の歴史観の違いで、これまで、ギクシャクしてきた「靖国参拝」で考えて、日本政府主催の毎年8月に行われる全国戦没者追悼式で済まされないのでしょうか・・・