自然は大切な財産

人は誰でも母親の胎内で母親の心臓の鼓動を聞いて育つのです。胎児にとって一番心が落ち着く音は母親の心臓の鼓動です。

生まれても、母親に抱かれ、胸の鼓動を聞い安心して眠ることが出来るのです。だから、人は大人になって心の故郷となって、心地よい安らぎの場所を求めるのです。「心の郷愁」求めています。

私たちは生活の質は機能ばかりの向上を追い求めてしまって、大事な心の故郷を守ることが薄らいでしまっているのではないでしょうか。私達が日々暮らしている中、自分の周りの環境がふと、「前とはどこか違うな」と、感じる瞬間はないだろうか?

もちろん、世界は日々変化していますし、今この瞬間もそれは起こっています。

昔はよく見かけた林が今はもうない。今は舗道となってしまったが、ここは小川でフナやドジョウよく獲った・前は裸足で駆け回っていた浜は、今はガラスや空き缶で足を切らないように履物が欠かせなくなった・・・

何かが前とは違い、しかもそれは私達の心と体に、痛みを伴うものへと変わっていってしまいそうです。開発と人の心が同調しない、母親の鼓動が聞こえない、落ち着きのない生活環境になってしまっていると思います。

そもそも「自然」って何だろう?単純に考えると、海、森、山、空気、水、土などがそれです。動物や人間だって自然の一部なのです、自然が生み出す力、私達が自然の鼓動を、通して安らぐこと、生きる支えになっているきっかけ、これらもみんな自然なのです。

ゴミだらけの海岸や山や川、増々減ってゆく緑や、澄んだ水。人の命も奪いかねない水質汚染や大気汚染。このままでは皆が大切にしている、心の安らぐ、自然の鼓動が聞ける場所が、不必要な工事や環境破壊によって消滅してしまうしまうようで心配です。

きれいで、自然がいっぱいの海岸、山、川、は後世に引き継ぐ責任があります。では、私達がこのような悲しい出来事を食い止め、再び幸せや笑顔と共に楽しく過ごすことのできる自然を取り戻すには、どうすれば良いのでしょうか?

まず自分達で出来る簡単な方法にはどんなものがあるのだろう?・・・例えば、コンビニやスーパーで渡されます、ほんの小さなお菓子1つが入れられたビニールの提げ袋、あれって本当に必要でしょうか?あのビニール袋も、用が終わればただのゴミとしてポイッとあっけなく捨てられてしまう。

日本中で毎日そんな膨大な量のビニールがゴミとして燃やされれば、大量に二酸化炭素や有毒ガスが発生し、空気中に放出されてしまいます。それが地球を暖め、砂漠を作り、植物を枯らし、生き物を住めなくさせてしまうのです。

通勤・通学の途上、辺り構わずタバコボ吸い殻、犬の散歩で犬の糞、ゴミを捨てて行く心ない人間が後を絶ちません。心地よく、安心して住める環境は、一旦破壊すると復元は途方もない時間と労力がかかり、復元は出来ないこともあるのです。

誰かが、役所の人が、片付けてくれるから・・・とでも思っているのでしょうか?気がつくとゴミの山となっているところも見かけられます。

自然が破壊されれば、思いやり、優しさがない、無機質で、自己中心的な人間ばかりの世の中になってしまします。だから、心の安らぐ母親の鼓動が聞こえる自然が大事なのです。自然は人間社会の大切に守らなければならない財産なのです。