世界を揺るがす少女の訴え・・・

国連で16歳の少女が訴えました。「私は過激派を憎んではいない。過激派の子どもたちを含むすべての子どもに教育の機会を与えてほしいと伝えるためにやってきた」

パキスタンのマフラ・ユスブサイさんの国連での演説に、心を揺さぶられました。下校中のバスに乗り込んだ男に頭を撃たれたのは昨年10月。教育を受ける権利を訴えて、女性の社会進出を否定するイスラム過激派に狙われたのです。搬送先の英国の病院で砕けた頭蓋骨の修復手術などを受け奇跡的に回復したのです。

憎しみの連鎖はどこかで断ち切らなくてはなりません。流血の現場から遠く離れた場所でそんな理想論を唱えるのは簡単です。テロリストに銃撃され、再襲撃も予告されている16歳の少女は、憎しみを封じて生きようと決意するために、どれだけ勇気を振り絞ったことでしょう。

「テロリストは私と友人を銃弾で黙らせようとしたが、私たちは止められない。私の志や希望、夢はなにも変わらない」「一人の子どもが、一人の先生が、一冊の本が、一本のペンが世界を変えることができる」・・・なんとも印象的で涙を誘うようでした。

確信に満ちた声は、「勇気のあるところに希望あり」・・・タキトゥス古代ローマの政治家、歴史家)の言葉です。世界の希望の星となった勇気ある女性は、今年のノーベル平和賞の有力候補に挙がっているという。