平気でゴミを捨てる人

「平気でゴミを捨てる人」が後を絶ちません。

雨の日以外は毎日ゴミ拾いをしています。なかなかゴミが減らないので、八王子市や保健所などから注意看板をもらって貼り付けています。また、八王子市では歩行禁煙の条令があるのですが・・・

一流大学を出て、一流企業・公務員などに勤めている人もいるでしょう。立派に仕事をしておられる方もいるでしょう。しかし自分の事しか見えない(考えない)人間が多い・・・マナーのない人がいるのです。

町が汚れたら、美観はもちろん、犯罪は「割れ窓理論」から、犯罪が起こります。町が汚れたら、「役所でやればいい」税金を払っているのだからという、考えのひともいるかも知れません。

通勤時間に、ゴミを拾っている目の前で、中年のサラリーマンがタバコの火がついたまま捨てていったので、「ちょっと待ってください、私がゴミを拾っているのに何故捨てるのですか?」と言ったら、「電車がすぐ来るから」・・・と逃げるように立ち去ったいきました。

この人、何処かの一流企業の課長?役所の部長?頭は良くて、仕事は出来ても、「人間の基本的な生き方」知らない、“しつけ”が身についていない?昔でいう片端(かたわ)人間だと思いました。

人間としての資質が問われます。子供ころの親のしつけが悪かったのでしょうが、「人間失格」だと思います。

いずれにしても、「自分さえよければ・・・私のは関係ない・・・」と思う人間がゴミを無意識に捨てるのです。「守ろうよみんなの好きな町だから」の看板は空しく見えてしまいます。

スイスの教育学者のペスタロッチの逸話・・・「ガラスの破片を拾ったペスタロッチの心 」

スイスのある町に、一人の老人がやってきました。そして、まだ舗装されていない通りで、子どもたちが遊んでいるのを、ニコニコして眺めています。そして、ときどき身をかがめては、なにかを拾ってポケットに入れています。

こういうことが、何日か続いたある日、とうとう、警官がそばにきて、「いま、なにか拾ったようだが、見せてくれないか」、「これは、見せるようなものじゃありませんよ」

といって見せたがらないので、いよいよ怪しいと思った警官が、手をポケットに入れそうにしたので、その老人は自分でポケットの中のものを手の上にのせました。

「なんだこれは。ガラスの破片ではないか、こんなものを拾ってどうするのかね」その老人は、子どもたちのほうを指さして・・・

「はだしの子もいるし、ころんでヒザこぞうや手をつく子もいるので、あぶないと思ってね」あいかわらず、おだやかな語調で、にこやかにしている老人に、「もしや、あなたはペスタロッチ先生ではありませんか」

と聞いた警官は、「ええ、そのペスタロッチです」と、静かに答える老人に、ふかぶかと、おわびの礼をするのでした。

これは、愛による新しい教育論を説いて、それを実践し、「教育の父」といわれた、スイスの教育家ヨハン・ハインリヒ・ペスタロッチの、ある日のエピソードです。