躾(しつけ)について

躾(しつけ)とは・・・人間社会・集団の規範、規律や礼儀作法など慣習に合った立ち振る舞い(規範の内面化)ができるように、訓練し型に填めると言うことです。

躾=身と美=身体を美しく・・・しかし、ただ単に「型に填める」事ではありません。型の中に心が込められています。

日本の文化に文武両道に「型」の作法があります。代表的なものに茶道・・・お点前という「型」を身に付けることによって、お点前に込められている「型」の心が身に付くのです。他に行儀作法、食事作法、礼儀作法等々がありまっす。

「作法」とは、①物事を行う方法。きまったやり方。きまり。しきたり。②起居・動作の正しい法式。③詩歌・小説などのきまった作り方日常生活の作法はおおむね習慣化されており、破られてはじめて気になるような非意識的な形式である。『広辞苑

今日、食事作法、礼儀作法が乱れています。「頂きます」「ご馳走様」を作法として厳粛に行って家庭がどれほどあるのでしょうか。「食事作法」に込められている、「いのちの尊さ」「感謝の心」「祈りの心」が身に付いていないのが実情ではないでしょうか。

「礼儀作法」で挨拶の形・・・正座して、両手をハの字に膝の前につき、頭(額)を付ける形です。この形は、己を一番小さく、頭を低くした姿かたちです。相手を尊ぶ心、敬う心、謙譲の心を現わしています。

今、家族構成も核家族化が進み、お爺ちゃん、お婆ちゃんから教えて貰った昔のような家族からの躾する場が少なくなっています。また、近所のおじさん・おばさんの注意する人がいなくなったのです。そして学校でも先生の曖昧な指導が問題となっています。「躾」によって日本の文化、日本人が支えられています。「大和心」の危機です。

目を逸らさない、見て見ぬ振りをしない、ということです。少々波風が立っても、言うべき事ははっきりと言うことです。躾は愛情込めて、厳しく躾けねばならないと思います。「躾」を通じて「日本の文化」「日本の心」を守り育てていき継承すべきと思います。