南スーダンにPKO派遣

南スーダンへ、日本政府は、アフリカの石油・レアメタルなどの資源が豊富といわれている国に国連平和維持活動(PKO)を派遣することを決めた。

アフリカ最大の国、スーダンから、2011年7月9日に、南スーダンは独立した。アフリカ大陸の54番目の国。首都はジュバで、人口は826万人。宗教はキリスト教アニミズムである。

この国が世界で注目されている理由は、「新しく希望のある国家」だからではない。「石油が出る国家」だからである。現在、アフリカ6位の石油国家となっている。20年にわたる内戦で多くの難民。多くの国民が貧困や飢餓に苦しんでいる。

ダルフール問題などをおこしたり、多くの難民を出したり、大虐殺を行なったりで、20年間も戦争して、国民の40%は貧困層である。

今日の新聞各紙の社説にも書かれている。
読売・・・「南スーダン支援 意義深い陸自PKOの国造り」

朝日・・・「南スーダンーーPKO 慎重にていねいに」

毎日・・・「南スーダンPKO 役割も期待も大きい」

補給路がケニアの港湾から約2千キロという。治安が不安定な地域での活動は、困難なことである。

今回の派遣でも、武器使用基準を緩和せよという議論が一部にある。だが野田首相は、要員防護のための「最小限の使用」という従来方針を踏襲することを表明している。この判断も妥当だろう。武器使用をめぐる問題は、今回のPKO派遣と切り離して十分、議論を深めることが必要だ。

三紙とも、不安はあるものの南スーダン支援はおおむね、野田首相の判断に賛同している内容だ。アフリカでの厳しい条件のもと、確かな仕事を期待したい。