心の豊かさを希求すべき

ブータン国王夫妻が国賓として日本に一週間滞在した。ブータンと言えば、中国とインドに挟まれた小さなな九州と同じ広さに70万人の小国である。

「私は竜を見たことがあります。竜は心の中に住んでいる。 自分の竜を育てなさい」福島県相馬市の小学校を訪れた際、ワンチュク国王は、「竜が存在していると思いますか?。私は竜を見たことがあります」というと、聞いていた子どもたちが「えっ、本当?」と、純朴な一言をつぶやいていたのが印象的だった。

ブータンとは「竜の国」という意味で、国旗や国の紋章にも竜が描かれている。国王はブータンの子どもたちに「竜は心の中に住んでいる。自分の竜を育てなさい」と普段から話している。そして、福島の子どもたちには「人は経験を積み重ねて強くなる」と語り励ましました。

国民総幸福量という言葉があり、ニュースでも注目されている。
国民総幸福量(Gross National Happiness, GNH、または国民総幸福感)とは、1972年に、ブータン国王ジグミ・シンゲ・ワンチュクが提唱した「国民全体の幸福度」を示す“尺度”のことでである。

国民総生産 GNP(Gross National Product) で示されるような、金銭的・物質的豊かさを目指すのではなく、精神的な豊かさ、つまり幸福や幸福感を目指すべきだとする考えから生まれたものである。

ブータン国民総幸福量の増加を政策の中心としていて、2007年のブータン国勢調査では、「あなたは今幸せか」という問いに対し9割が「幸福」と回答したという。

「本当の幸せとは」「幸せと感じるときは」など考えなおす時代であると思う。金銭的・物質的な豊かさでなではないだろう。精神的な心の豊かさに希求すべきである。