情を捨て人を切ることも・・・

野田佳彦首相の期待も支持率で指示するが毎日新聞調査で、38%まで下がった。とうとう、民主党の前原政調会長は、野党が審議拒否を続ければ、野田首相衆院解散に踏み切る可能性に言及した。

自民党の長期政権から、民主党の政権になってから、鳩山・菅・野田と首相になったが、ねじれ国会で野田政権になって法案成立が34%だそうだ。

どうやら前原政調会長は、自民党の審議拒否が続きを見ての発言なのだろう。それにしても、一川防衛相・と山岡消費者担当相の大臣になった自覚のなさは何とも情けない。

そこで思い出したのだが、武田信玄の「人は城 人は石垣 人は堀 情けは味方 仇は敵なり」である。ビジネスの3要素は、「ヒト(人)・モノ(物)・カネ(金)」というが、内閣も同じだ。そのなかでも一番重要なのが「人」である。

武田信玄は、城郭をかまえず、一生躑躅ヶ崎館という館で過ごし、この歌を詠んだ。

どんなに城を堅固にしても、人の心が離れてしまえば世を治めることはできない。情けは人をつなぎとめ、結果として国を栄えさせるが、仇を増やせば国は滅びてしまう。

裏切りの絶えなかった戦国時代にこれだけ人を信じ、仲間を愛し、部下を尊重した武田信玄は、部下にも農民にも尊敬された。これは現在の内閣においてもあてはまる。

首相以下大臣、民主党員が同じ方向・同じ考え方に進む時は、飛躍的に業績を伸ばすことができる。しかし現状は、大臣の中に不信をもたれる言動は民主党員にもいる。

政権維持するためには、人を心底信頼することも大事であるが、また情けは味方というが、情を捨て人を切ることも、首相に求められる。そうして信念を貫き通すことだ。

人は城(内閣)そのものにもなり、周囲を固める石垣にもなり、また外敵から身を守るお濠にもなるのだ。