人間の尺度・自然の尺度

酒・食べ物は舌・喉で味わい、一級二級、ランクをつける。喉を通って胃袋へ入ると胃袋は一級二級のランク分けなどしないで消化してくれる。腸も同じく区別などせずに栄養を吸収してくれる。人間の尺度は食物を命と見ない。

人間の尺度で食べるのではなく、天地自然の命の尺度で食事をすることが、自然の恩恵を忘れた現代人にとって、とても大切なことである。

良い日、悪い日、雨だって日照りの時の雨は、作物の恵みの雨、運動会には恨みの雨、葬式は友引をさけて、結婚式は友引を選ぶという、大安吉日に交通事故に遭わないという保証はない。

良い方角と悪い方角、表鬼門に裏鬼門、地球の反対側ではなんという、人間の尺度で計るなどとんでもないことである。落ちこぼれの子供、雑草の如くたくましい子供というのも正しい表現とはいえない、一人として同じ子はいない、みな個性豊かな子供達である。

人間の尺度で推し量ることがより多い現代である。人間の尺度はすべからく天地自然の命の尺度に適合していなければ、さまざまな歪みを生じさせることになる。