めくりめく季節はやってくる

めくりめく季節はやってくる。花の咲く時期は多少は、遅い・早いはあるが、間違いなく季節は変わる。大宇宙のいとなみは、何十億年も変わらず、規則正しく春・夏・秋・冬と繰り返し回っている。

大宇宙の法則は、極小単位から、天文学数字的単位まで、大小・長短問わず時空の中を、大きな弧を描き絶え間なく回り続けている。日の出から日の入り、潮の満ち引き・・・地球は自転という動きを通して、私達に規則正しい循環システムを認識させてくれる。

また夏至冬至、春夏秋冬、一年365日というサイクルを通して、太陽は、地球という惑星が太陽の周りを回っていることを、私達に教えてくれる。

その大宇宙の星のひとつの地球に生かされている、私達の人生絵巻も、あらゆる循環の輪の中でそのドラマを展開させている。

そんなことを回想して、生かされている自分は何と幸せなんだろうと思う。この自然の力は計り知れないエネルギーがあるものだと改めて考え、自分の生き方を考えなければと思う。

『石(いは)ばしる垂水(たるみ)の上のさわらびの萌(も)え出づる春になりにけるかも』がある。『万葉集志貴皇子

千年以上の時間とともに、押してくるものがあるのか、あるいは、日本人とはどういうものか、というかなり説明しにくいところに関わってくることなのかも知れない。

まだまだ寒い日があるが、今日は25度と夏日との予報である。桜は散り、草も燃ゆる季節になり、朝仰ぐ光が強くなってきた。生命力の偉大さを感じると季節だ。

感じる光のあかるさのなか、この歌を思い浮かべて感じる。春が万物を蘇り目も見張る、躍動の予感する。

清冽な水が流れ落ちるそばに、蕨のまるい、かわいらしい頭がのぞく。水音も、色彩も、光や空気の感じも、むさぼるように味わう。命が萌え出す春のイメージが、心の底をしっかりと強いものにしてくれる。