人は一人で生きていけない



無縁化社会」という言葉が言われて久しいが、無縁化社会とは、人と人との関係が希薄となりつつある日本の社会の一面を言いあらわしたものだ。(NHKにより2010年に制作・放送されたテレビ番組による造語である。)

「無縁化社会」・東日本大震災で、「絆」が大きく取り上げれ、30年、40年前の日本人の心を取し、「もう一度日本古来からの生き方」を考えるチャンス?そして「生きるとは」を考え、人間本来の命の大切さを認識をしなければならないと思う。

今朝のNHKニュースで、内閣府の自殺対策に関する意識調査によると、今までに、本気で自殺したいと思ったことがあると答えた人は23%で、年齢別では20歳代が最も高く、50歳代以下では4人に1人以上が自殺を考えた経験を持つことが分かったという。

この結果から、飽食の時代に、人と人の係わり合いが、以前と違ってきたことによる原因であることは間違いない。人は、人と関わり合わなければ生きていけない。また、人はひとりで生きていけない。

多くの人と関わり合う、自分と最も身近な他の人が、妻あるいは夫であり、親または子である。そして人は社会生活をいとなむ上で、それ以外に多くの人々とも関わり合いで生きられる。

そして、人との関わり合いで、さまざまな悩みを生まれる。人生の伴侶として巡り合い、共に歩むことを誓ったけれど、破綻してしまった夫婦、親と子の間に亀裂が生じてしまった家族など、これは身近な間柄の悩みである。

夫婦・親子は命の絆で結ばれた間柄なのに、思いやる心が冷めると、すきま風が吹く。自分に一番近い夫婦や親子といえども、考え方、生き方が異なって当然である。お互いが共生きのために理解と努力をするか、背を向け反目する行動をとるかによって、その展開が大きく異なってしまう。

個性ある人間が共に生きていく上で、価値観をすべて共有することは、不可能に近いから、部分的に共有するとか、多様性を相互が認め合うという努力を必要とする、互いが理解する努力をしないかぎり、人間関係は破綻する。

人には苦しみがつきもの、憎いものと会う苦しみ、この逆が愛する者と別れる苦しみ、憎しみに耐え、人生模様はさまざまである。