人権=最近のニュースから思う

最近・・・「人権」という問題でこのところ大きくニュースで取り上げられたのは二つある。

一つは、中国の「盲目の人権活動家」として知られる陳光誠氏が4月、自宅軟禁から脱出して北京の米国大使館に逃げ込んだ。アメリカ・中国の外交問題にも危惧されていた。

その後約1カ月を経て、陳氏は留学名目で米国に19日に出国した。一時は中国に残って活動を続けることも模索したが、当局による家族への迫害を恐れ、妻子とともに米国に渡ることを選んだ。

9月24日付け西日本新聞社説に「中国の人権・国際社会でも目を光らせよ」・・・載せた。

二つ目のニュースは、千葉県柏市で栄養失調状態だった幼い子供2人に治療を受けさせずに放置し、2歳10カ月だった長男を餓死させ、母親に懲役7年を言い渡した。

長男は紙やプラスチックなどを口にし腸閉塞になっていた状況があり「両親しか頼れない2人が長期間耐え忍んだ心細さ、身体的苦痛はあまりに大きく結果は重大」と裁判長が述べた。

母親の夫は同罪などで共謀し、次女にも十分な食事を与えず、虐待の発覚を恐れて医師の診察をなどを受けさせずに放置、餓死させ、次女を栄養失調になっていた。

人権とは生きる権利だ。法務省のホームページに載っている内容・・・「人権」とは・・・「すべての人々が生命と自由を確保し,それぞれの幸福を追求する権利」あるいは「人間が人間らしく生きる権利で,生まれながらに持つ権利」であり,だれにとっても身近で大切なもの,日常の思いやりの心によって守られる。
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子どもたちに対しては,「命を大切にすること」,「みんなと仲良くすること」である。
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「人権」は難しいものではなく,だれでも心で理解し,感じることのできるものである。しかし,現実の社会では,保護者からの虐待によって子どもの命が奪われたり,パートナーからの暴力によって心や身体に深い傷を受けることがある。

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高齢だから,障害があるから,同和地区出身者だから,外国人だからということで差別を受けることもある。ハンセン病に対する誤った認識や偏見により,現在でも故郷に帰ることができない方もいる。どれも悲しく痛ましい人権問題である。

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人権は思いやり、どんな人でも、優しくしてあげる心を持ってあげることが、基本であると思う。それにはお互いに、「苦しさ、楽しさ、豊かさを共有する心を持つ」ことだ。