幸せの青い鳥を追い求め過ぎ・・・

働くことが好きで、暇さえあれば仕事する・・・「しなければお天道様に申し訳ない。」夜なべをする両親の姿が目に浮かぶ・・・はだか電球の下で家族が一つの、ちゃぶ台で夕飯の食事をしていた昭和20年代・・・一匹の魚を兄弟で取り合って食べた。そういう時代であっても、なに一つ生活に不満を持ったことがなかった。

昨年ブータンの国王夫妻が来日し、笑顔が素敵なワンチュク国王と、結婚なされたばかりジェツン・ペマ王妃。国王の真剣な眼差しと時折見せる満面の笑みは印象的だった。王妃も凜とした表情のなかに、柔らかい笑顔を覗かせていた。

被災地の小学校訪問で国王陛下が子供たちに話した「龍」の話は、「自分の体験の上に存在し、経験によって大きくなるという心の中の龍。」自分の龍を鍛錬して、感情などをコントロールすることが大切」というもので、印象的であった。

人口70万人の小国で、国民の幸福度が世界一高いというブータン。こんなにも優しくお幸せそうなお二人を見ていると、ブータン王国の価値観を見習いたくなった。

産経新聞・・・経済協力開発機構OECD)は23日までに、各国の国民の幸福度を測定する「より良い暮らし指標」の最新版を公開した。日本はOECD加盟国など36カ国中21位で昨年の19位から後退した。「仕事と生活の調和」や「生活満足度」の評価が低迷したことが響いた。

指標は11項目で構成。日本は仕事と生活の調和の評価が34位。週50時間以上働く人の割合が高く、1日の中で余暇や睡眠、食事などに使う時間が少なかった。生活の満足度も27位と低水準にとどまった。

一方で、犯罪に巻き込まれる確率が低いとして「安全」は1位。「教育」は2位で、学歴や読解力が高いとされた。全体評価の1位は2年連続でオーストラリア。2位がノルウェー、3位は米国と続いた。

「文化・文明(生活の向上)」と「心の幸福度向上」は、果てしない人間の煩悩である。欲望が際限なく進んで心と身体のバランスが崩れると幸福感覚が麻痺した状態になる。そして、悩み苦しみ最悪は悲しい人生と思い込むことになる。

私達は、他人よりも少しでも、豊かな暮らしをしたいと、身体を壊すまで働いて「幸せは人よりいい暮らし」を求めて「幸せの青い鳥」を追い求めているではないだろうか?