片道切符の人生


数え切れない人間の歴史を経て今この世に生を受けて生きていられる、私たち人間は、さてどのような人生を送るべきか?人生は旅は片道切符です。

旅とは、何処から何処へ、何のために、という目的ががはっきりしていないと、道に迷ったり、挫折したり、あるいはとんでもない処へどんどんいっててしまいます。旅というものは覚悟のいるものです。

それに比べ現代の旅はほとんどが旅行と言われるもので、楽しむことが目的となっていて、楽しかったことが多ければ多いほど、いい旅行だったということになります。旅行先の色々な「土産」や「土産話」をいっぱいに最後は元の我家に帰ってくることによって、その目的は達成されるのです。

一方、旅は目的地が元の我が家ではなく、目的地に向かって歩んでいく片道切符の行程です。人生はまさしく片道切符の旅です。ですから、その目的がはっきりしていないと、その旅はむなしいものとなります。

現在は、グローバル化した社会で、価値観も多様化しています。日本人の心の拠りどころがはっきり掴めていない人が多いように思えます。

自然界の花を見て思う、梅雨の時期の花といえば紫陽花です。白・紫色とりどりの紫陽花が見事にまで楽しませていたただいています。花の命は短い、1年かけて準備し、花を咲かせることに命がけで咲かせ、咲いている時間は僅かな時間です。

その全精力を使って花を咲かせることは、子孫を残そうと目的を持っているのです。この地球上の生物は植物であれ、動物であれみな同じ、先祖からのDNAの本能で目的を達成させる努力をしているのです。

そして、見事花を咲かせることが出来れば、自分の身は子孫に委ねて後世のための土壌地に帰るのです。これが自然で人間も同じです。だから、その原則を取り戻し、片道切符の人生の目標を改めてをもう一度考えてみることは意義深いことだと思います。