NHK「あなたらしい老後と死は?無縁社会の中で」をみて


20年前頃まで、日本の家族の絆・地域の絆・社会の絆が、良し悪しはともかく、跡取りは長男が引継ぎ、長男と嫁さんと舅・姑同居して生計を立てる暮らしが基本であった。次男からは、結婚し新居を作って、新たな職で生計を立てる。したがって、嫁いできた嫁が、舅・姑を看取るということが当たり前で、それが家族成り立ちであった。

よくある嫁・姑のトラブルや小姑などの諍いなど、嫁にとっては辛い・厳しい時代であったと思う。そういった時代背景から、社会の少子高齢化に伴い、介護保険制度が2000年から施行された。

今新たに問題となっている無縁社会と言われる時代、孤立死老老介護など、老後のあり方はどうあるべきか、NHKの番組・・・

「首都圏スペシャル「あなたらしい老後と死は?無縁社会の中で」・・・

老後と死は? 『無縁社会の中で』 世界に類を見ないスピードで進む日本の「超・高齢化」。同時に社会との“縁”を失った、単身世帯の高齢者が急増し、「孤立した老後」と「尊厳なき死」が深刻な問題となっている。

社会とのつながりを失った末の『孤独死』が続発、遺品整理業者への依頼は引きも切らない。医療費抑制と高齢者の自立という下で、社会的入院が認めらなくなり、病院にも居場所を失った高齢者たち。

自宅で暮らせず高齢者福祉施設にも入れない高齢者の新たな受け皿として、NPOが設立した「3畳一間」の施設に高齢者が雪崩のように押し寄せる。こういった社会の急激な変化に私たちはどう向き合い、今後、どう解決へ向かうべきか?・・・問う番組だったと思う。

将来誰でも訪れる「老と死」に対し、不安は改めて感じさせられた。自分で決められない老後と死は、政治はこの問題に力を入れるべきで、制度のしくみの見直し、揺り篭から墓場までの社会保障制度の改革が急務と思えた。

子育て支援、医療、介護、年金といった社会保障制度を取り巻く環境は大きく変化してきている。少子高齢化が進み、政府の財政赤字は拡大、また、待機児童への対応など新たなニーズも発生している。

なぜ改革が必要なのか、そして、どういった改革に取り組む必要があるのか、これは、私たち国民一人一人に直接関わりのある取組みが必要であろう。