遠い夏休み思い出

セミ」の標本作りの、小学校夏休みの思い出がある。(学校の夏休みの宿題でもあった)50〜60年前のことであるが、夏というと、蝉、キリギリスのなどで昆虫が沢山いた。

中でも、美しい7色に輝くタマムシは、細長い米型の甲虫で、全体に緑色の金属光沢があり、背中に虹のような赤と緑の縦じまが入る、とても美しい虫で、そう易々見つからなかった。

蝉は、卵→幼虫→成虫という不完全変態をする虫である。成虫が現れるのは主に夏だが、温暖化が進む近年、東京などでは、6月〜9月ごろだが、10月に入ってもわずかながらセミが鳴いていることも珍しくない。

成虫期間は1−2週間ほどと言われていたが、これは成虫の飼育が困難ですぐ死んでしまうことからきた俗説で、野外では1か月ほどとも言われている。

さらに、幼虫として地下生活する期間は3-17年(アブラゼミは6年)に達し、短命どころか昆虫類でも上位に入る寿命の長さをもつという。

日本にいる蝉の種類は、http://homepage2.nifty.com/saisho/zukan/zukan.html 

であるが、私の住んでいる八王子市片倉町辺りにいた蝉は、ニイニイ・アブラ・ミンミン・ヒグラシ・ツクツクボウシ・マツセミである。

捕まえた蝉の背中にホルマリンを注射して(注射器とホルマリンが文房具屋に売られていていた)お菓子の空き箱に並べて刺した。

蝉を獲りすぎると、片目を潰し、放すとグルグル回って、鳴きながら空高く舞い上がっていく・・・そんな遊びの中で、どういう生き物が、どういう所に居て、何時頃現れるのか、自然の中の生き物の生態を覚えた。

最近、小学生の理科の学力が落ちていると言う。自然の中の教材から、学ぶものが沢山あると思う。毎日食べている、ご飯・パンや野菜、魚や肉などは、自然の中から与えられたもので、自然の大切さを知り、知ることが大事である。

環境を守ることで将来に繋げる命の尊さを勉強する夏休みなのだ。そして郊外に出て、体力作りの夏休みだ。