普通の死が難しい

高専賃考えたり、各種施設を見学したりしていますが、終の棲家そして・・・

50人ぐらいの高齢者施設(老人ホーム)では、平均で2人くらいは、入院していて、毎年、2人くらいが亡くなるという。また、季節の変わり目には、急に5人くらい入院することもあり、次々に亡くなり、1年で6、7人が入れ替わると聞きます。

入院から戻って来る方は、それまでは杖をついて歩いていた人が、車椅子になり、また歩きたいという強い意思をご本人が持たない限り、二度と自分の足で歩くことはできない人が多いそうです。

在宅介護であれば、家族が励まして、少しづつ歩く練習をするのかも知れないが、施設では、ご本人が歩行訓練を拒否されて、ご家族も「本人がいいっていうのなら、そうしてあげてください」という。

こうして、寝たきりに近づき、一段と、死に近づくのですが、家族は少しでも、穏やかに過ごさせてあげたいと思うのは当然だと思います。

看取り・・・病院で看取るのに比べると、施設や在宅で看取るほうが、焦燥感が少ないという。病院という環境が、在宅や施設に比べ、遥かに容易にいろんな検査や治療が出来るからだからだと思います。

病院では、24時間の医療行為が可能なだけに、つい過剰な医療行為を行うからだといいます。果たしてそれでいいのでしょうか。その点、施設(老人ホーム)では、医療機関ではないから、24時間の医療行為が必要な人は入居できません。

日本人の大体数の人が、「できれば最期の時間を自宅で過ごしたい」と考えているという。在宅で最後を迎えるということは、今の住宅事情ではきわめて難しいといえます。

では、多くの高齢者が死の前の数ヶ月を過ごす場所は?というと、適当な受け皿がないのが実情だと思います。普通の死が難しい。