個人の品格と国家の品格

品格=その人やその物に感じられる気高さや上品さである。

弘法大師空海座右の銘は「人の短をいうことなかれ 己の長を説くことなかれ」だったという。「他人の欠点を指摘せず、自分の長所を自慢しない」自分に与えられたことを淡々と行い生きたから多くの人に好かれ、慕われた。

国家の品格藤原正彦氏は本で、日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」であると規定し、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神が肝要であると説いているが・・・

尖閣諸島竹島のことで、城島財務大臣は「領土問題」の発言をを「外交問題」と訂正した。中国は日本政府の尖閣諸島の国有化に反発しているが、日本政府は「日中間に領土問題は存在しない」との立場で、政府見解と反する内容であるということだ。

それにしても、中国では愛国行動として日本国旗を日本国大使の車から奪ったり、日本の国旗を燃やしたり、破ったり、踏みつけたりする行動が行われた。韓国でも日本の国旗に対して侮辱する行為が行われたりする。

しかし、私の知っている限りにおいて、日本国内において日本人が中国や韓国の国旗に対して公然と侮辱するような行為があるのを見たことがない。

竹島に関しては国際司法裁判所に提訴する。尖閣に関しては毅然と対処する。国家としてやるべきことを淡々と行い、国民としては相手国の国旗や人を愚弄する態度や言葉を発しない。

このことについては、私は日本人であることに誇りを感じていますし、日本が素晴らしい国だと認識している。だからこそ、他国で日の丸が愚弄されても、屈辱行為をしている人たちが逆に愚かで自国の品位を下げていると思う。

私たちが日本国に誇りを持つように、中国の人も韓国の人も自分の国に誇りを持つのは当然だと思う・・・そう考えてみると、大人の品格を持つ日本国民として、他国との国民性の優劣を論ぜず、日本国のあり方を論じたい。