石原都知事の理念とは


波風荒れていた池に大きな石を投げ込んだ感じである。

「日本はもう限界に近い。自分はいい年齢だが、明治から続く中央集権、官僚制度をシャッフルする。中央官僚が支配する制度を変えないといけない。命のあるうちに最後のご奉公をしたい」

石原慎太郎都知事が任期途中で突然の発表である。衆院選がちらつく中で、80歳の石原慎太郎氏としては新党立ち上げは、最後の挑戦となるだろう。

民主党政権外交政策に対して批判はあるだろうが、今年の春、東京都による尖閣諸島購入計画を明らかにしていた石原氏だ。これがきっかけとなって日本政府による尖閣国有化へ、そして日中関係の冷えこみへと展開した。

それだけに、中国メディアの反応は当然、不穏を隠さない。早くも中国は反応を示しているようだ。韓国でも、今回の辞職と新党設立について速報で伝え、関心の高さを示した。

今後は、国民にどのような利益をもたらす政策を打ち出すのか、はっきりとマニフェストで提示し、既存政党との違いを明確にしなければならない。新党は立ち上げの時はいいのだが、維持するのは大変だと思う。

毎日新聞社説・・・『「石原新党」結成へ「第三極」理念が問われる』

民主、自民両党に対抗する勢力の結集をめぐる動きが活発化することは確実だ。石原氏が前向きとみられる、橋下徹大阪市長が率いる日本維新の会との連携も焦点となる。いわゆる第三極の結集論議があくまで政策本位で進むかが問われよう。