偶然は必然

昨夜寝ながら考えた。

「偶然は必然」・・・2年前の3月11日東日本大震災のような自然災害や、現在問題になっている。イスラム武装勢力によるアルジェリア石油施設での人質拘束事件など、世の中の起きているすべての事象は偶然なのか必然なのか?と考えて見ると・・・自分が今此処に生きていることは・・・偶然なのか必然なのか?

作家、三島由紀夫は、小説「美しい星」の中で・・・「偶然という言葉は、人間が自分の無知を取り繕うようとして、もっともらしく見せかけるために作った言葉だ。

偶然とは、人間どもの理解をこえた高い必然が、ふだんは厚いマントに身を隠しているのに、ちらとその素肌の一部をのぞかせてしまった現象なのだ。

宗教家が神秘と呼び、科学者が偶然と呼ぶもの、そこにこそ真の必然が隠されているのだが、天はこれを人間どもに、いかにも取るに足らぬもののように見せかけるために、悪戯っぽい、不まじめな方法でちらつかせるにすぎない・・・と。

惑星の探査機“はやぶさ”が、地球から3億キロ離れた、たった540m惑星「イトカワ」に7年の歳月をかけてサンプルを持ち帰ってきた、その技術は、偶然ではない。

この世で起こることはすべて必然的に起きるのであって、偶然に起きることは一つもないと言うことである。

科学が現代技術に大きく貢献している事実と、人間が現代技術を「人類の幸福」のために使う能力をもたないという事実をあわせれば、科学に対する無制限の容認と援助は差し控えるべきかも知れない。