ニホンウナギ絶滅危惧種に

ニホンウナギ絶滅危惧種に指定を決めたそうです。環境省は、生息数が激減していると判断し、絶滅の危険性が高いということです。

日本各地や中国などに生息し、昔からかば焼きなどとして日本の食卓で親しまれています。天然のニホンウナギは過度の捕獲や河川の環境の悪化などから生息数が大幅に減り、漁獲量は、ピーク時に比べておよそ15分の1に落ち込んでいるということです。

今回の指定についてウナギの生態に詳しい東京大学大気海洋研究所の塚本勝巳教授は「世界の7割のウナギを消費している日本国民には、なんとか絶滅を食い止めて、末永く利用できるようにする義務があり、長期的な保全対策が必要だ」と話しています。

私は、生まれも育ちも八王子市片倉町にすんでいますが、ウナギといえば、子供のころには、沢山いて、よく獲ったものです。

獲る方法は、餌は、大きなミミズ(サツマ床・堆肥の中いた)を着けて釣り・下げ針(夕方川の深みに仕掛けて置き、翌朝引き上げる)また、ウナギの穴?に差し込んで、針に掛け吊り上げる。下げ針で、ウナギばかりではなく、ナマズ・ギバチ・ハヤ(うぐい)などが掛かっていた。

しかし、その当時は、ウナギの生態など全く知らず、海で生まれて、海に戻って産卵するなんて全く知らなかった。(産卵場所は日本列島から、はるか2000㌔南に下った、マリアナ海域のグアム島から北西部の海底山「スルガ海山」付近の水深約200m、産卵は夜11時過ぎから、数日に分けて行われているようです。)

私の住んでいる八王子市で50年前に棲んでいた魚で、ウナギ・ギバチ・ナマズ・ドジョウ・ヤツメウナギ・カジカなど今では見ることができない。

私は、環境の変化という事だけで片付けてしまう問題ではないと思います。確かに河川改修や、区画整理で開発は進んできましたが、そこに住む人々の環境に対する取り組みが、人間至上主義で、教育・モラル・マナーに欠けてしまった現代人の責任は重大だと思います。

人間至上主義とは、人間にとっては何よりも人間が大切であり、したがって人間は人類の増殖と発展を至上価値=(どんな犠牲を払っても擁護し、あるいは実現すべき価値ということです。)として追求すべきとする考え方です。

私たちは自然を人間の目的のために改変し、改造し、破壊してきました。その結果、50年前に棲んでいた魚・昆虫・動植物は元に戻すことは出来ません。

しかし、このまま人間の“エゴ”では生き物は、人間には同調しません。環境を取り戻し、ニホンウナギに限らず、生き物すべてを保護していなければならないことだと思います。