景気回復・・・

アベノミックス(金融緩和・財政出動・成長戦略)で、デフレ脱却のノロシを上げただけで、株価は2割強上がった。

まだ、おれたちはまだ何もしていない、株価が上がったことについて、麻生財務相は、「ちょっとアゴでするだけで・・・スルスルと円安・株高」になった。『日本政府のよる「円安誘導」などしていない。』という。

日銀も、景気判断を上方修正した。世界経済の緩やかな復調に、アベノミクスへの期待が重なって円安・株高をもたらし、ムードを改善している。円高→株安で、「日銀への緩和圧力」が海外では日本の円安誘導への警戒感が募っているようだ。

何より消費の底上げで内需を拡大がなければ、本格的な経済回復はない。個人消費を拡大させるには、企業は、労働者の賃金上げに呼応すべきである。

きょうの朝日新聞社説(抜粋)・・・
「景気復調―「円安頼み」を超えねば」

新たな成長の展望を開くのは個々の企業だが、消費の拡大には、成長の恩恵が国民にひろく行き渡るという期待感を高めることが欠かせない。

デフレ圧力が働くのは、先進国で日本だけ賃金の減少が慢性化していることが大きい。賃金が減るまま円安ばかり進めば、「為替操作だ」といった海外からの批判にも抗弁しにくい。

折しも春闘は、大手の組合が経営側に要求書を提出し、本番に入った。安倍首相はこれに合わせ、経済3団体に異例の賃上げ要請を行った。

経済界は賞与の積み増しでは軟化しつつある。だが、賃金デフレの主因は賞与がもらえない非正規労働者の激増だという事実から目を背けるような姿勢はおかしい。

むろん、グローバル競争のなかで、単純な横並び賃上げ方式には戻れない。正規と非正規の格差を是正しつつ、経済をどう活性化していくか。労使の工夫を政府が政策的に後押しして、成長と賃上げの好循環を生み出さなければならない。