世界を揺るがすイタリアの政局

イタリア 政局不安が、世界の株式市場を揺るがせています。25日のニューヨーク株式市場 216ドル安と2013年最大の下げ幅でした。そして、26日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに大幅反落し、大引けは前日比263円71銭(2.26%)安の1万1398円81銭と22日以来の安値でした。

イタリアの総選挙後の政局不透明感から欧州債務問題の不安再燃が警戒され、リスク回避目的の売りが主力株に広がった。東京外国為替市場で一時1ドル=91円台後半、1ユーロ=119円台後半まで円相場が上昇したことも、輸出関連株の業績期待を後退させた。1日の下げ幅、下落率ともに今年2番目の大きさだった。(日経新聞

モンティ氏などの経済学者が、ベルルスコーニ首相の汚職や女性関係のスキャンダルからイタリアの財政の建て直しを図るとして立ち上げた政権(2011年11月9日にナポリターノ大統領から終身上院議員に指名され11月16日に組閣した。)

モンティ首相は昨年の12月、2013年の予算案可決を受けて、ナポリターノ大統領に辞表を提出した。大統領は数日以内に議会を解散し、今回の総選挙が実施されたのだが、モンティ政権の財政再建路線を続けるかどうかが争われた今回の議会選挙でした。

当初は、モンティ政権の路線を継続するとしていた中道左派が優勢とみられていましたが、ふたを開ければベルルスコーニ前首相の中道右派連合など緊縮策の見直しを掲げる勢力が支持を広げ、大接戦となりました。

上院では、いずれの政党も過半数議席を得られず、政権が発足する見通しが立たなくなりました。イタリア、そして落ち着きを見せていたヨーロッパの信用不安の行方はどうなるのでしょうか?

イタリアはいま、世界中で注目されています。26日のNY株式市場はイタリア政局の混乱から一夜で、ダウ平均は上昇していますが・・・