車の悪質運転について

全国通安全運動期間中(6日〜15日)です。自転車の運転マナーの問題(8日に「自転車の危険運転のこと」bulogで記しました)もありますが、悪質運転で、巻き添えになり、理不尽な犠牲者が後を絶ちません。

違反者者の罰則が問題となって、犠牲者の遺族のみならず、報道などから知る判決に疑問を感じざるを得ない判決がありました。はっきり悪質運転と分かると判断できる案件(無免許・飲酒・薬物など使用)の罰則を強化の声が強くなっていると思います。

罰則を強化すれば悪質運転はなくなるかと言うと、それは違うと言う意見もあると思いますが、犯行の未然に防ぐ方法は本人の意識と責任の問題です。痛ましい事故で犠牲者と、遺族の想いを考えると、罰則を強化しかないと思います。

今日の日本経済新聞社説に「悪質運転をなくすために」 

無免許や飲酒、薬物使用といった悪質な運転による交通事故を、どうすればなくすことができるのか。政府はこうした行為に対する罰則を強化するための、新たな法案を閣議決定した。

現行法は悪質な事故に十分対応できていない。新法によって罰則を強化するのと同時に、社会全体で悪質運転をなくしていきたい。

現行の危険運転致死傷罪(最高刑・懲役20年)は、飲酒や薬物の影響で正常な運転が困難だったことや、車を制御できないほどの高速で運転していたことを立証しなければならず、適用の要件が厳しい。このため事故のほとんどは最高刑が同7年の自動車運転過失致死傷罪で起訴され、両者の量刑の開きが問題になっていた。

京都府亀岡市で昨年、無免許運転の車が小学生の列に突っ込み10人が死傷した事故も、「無免許運転を繰り返していたので運転技能があった」と判断され、危険運転は適用されなかった。遺族や被害者が納得できないのは当然で、市民感覚からもかけ離れている。

法案では交通事故に関する罪を刑法から抜き出し、新法にする。そのうえで危険運転致死傷罪を2つの規定に分け、飲酒や薬物使用などでは、従来の基準にあたらなくても最高刑が懲役15年となる新たな危険運転の罪を設ける。無免許運転はこうした規定にただちにはあたらないが、事故を起こした場合は罰則を加重する。

ただ、どういった運転が懲役15年の新たな規定にあたるかの基準はわかりにくく、必要以上に処罰対象が広がるとの懸念もある。国会審議などを通し、適用範囲を具体的に説明する必要があろう。

法案では病気の影響によって起きた事故にも、この新しい規定が適用できる。病気を持つ人が生活や雇用の面で不利にならないような、慎重な運用が求められる。

厳罰化による抑止効果には限界がある。危険な運転をしない、させないための環境づくりや、安全教育の徹底などを同時に進めていくことが重要だ。