八王子祭りを観て・・・

八王子市の夏の最大のイベントは「八王子祭り」です。昭和36年8月26日、「 3万人の夕 涼すず み」として行われたのが始まりだそうです。昨年の来場者は70万人と言われていますが、今年はそれを上回わったのではないでしょうか。

「八王子まつり」は伝統的な山車とみこしの祭りです。まつりの主役は、19台の『山車』。そのうち11台は、八王子市の有形文化財に指定されています。

特徴は、精巧な彫刻。灯火に浮かぶその美しさは、まさに動く芸術品。また、多賀神社、八幡八雲神社の両宮神輿も渡御し、民踊流しや関東太鼓大合戦・獅子舞などもまつりを盛り上げます。

私は、昨日(4日)に八王子交通協会のメンバーで、国道20号・16号など交通規制を行い、来場者の交通安全の確保のため、汗をかきました。来場者は昨年を上回ったそうです。(昨年は70万人)

最近、価値観の多様化で、お祭り事が、「盛り上げが欠けてしまって!」という声を聞きますが、男の担ぐ神輿を女性が担いでいる光景を見ますと、理屈ではなく本当に「お祭りを楽しむ」という姿を見て感動さえ覚えました。

日本人だったら「粋だね〜」とか「ぃよっ!粋だね〜」一度は言われたいですね。「あらら・・・野暮だね〜」とは言われたくないものですね。「いき」とは、江戸における美的観念(美意識)のひとつだったようです。

江戸時代後期に、江戸深川の芸者のことをいったのが始まりとされています。身なりや振る舞いが洗練されていて、格好がよいと感じられること。また、人情にも通じていること、遊び方を知っていることなどの意味も含まれていたようです。

現代の「カッコいい!」とは異なり、もっと奥の深い、人間の気味(きび:心持ち)の問題であったのではないかと思います。「粋」「わび・寂び(さび)」などの日本の美的観念と共通するものがあると思います。

現在の日本人の日常生活からは、「わび・寂び」は遠い昔の言葉のように感じられますが、海外では「わび・寂び」が日本の美学の代表のように捉えられているようです。

しかし、無常などの宗教観念と深く関連している「わび・寂び」は難解とされ、私たち、日本人でも説明するのは簡単ではありません。

それらに対して「いなせ」という言葉があります。『粋でいなせ』といいますが、いったい『粋』とは?『いなせ』とは!?というと【威勢がよくさっぱりとしたきっぷ】のことで、特に【勇み肌の若者】のことをいいます。

八王子祭りの最高の見せ場・・・山車の「ぶっつけ」を見て、八王子っ子の心意気。思いは、理屈なしに熱くなり、私にも日本人の血が流れている幸せを感じました。