本当の自分を知る

人は、日々の生活の中で喜び、悲しみ、苦しみ、楽しんで・・・時を送っています。人は感情の流れの中に生きていると言ってもいいのかも知れません。

病気、身近な人の不幸、突然の大震災で家族を失い、生きて行く基盤を喪失したとき、夢や希望を失うような場面に、人は悲嘆にくれ我を失います。

そんな時、人は苦しみ、悲しみにあるとき信仰心が、なくても神仏を頼りにすることが多いと思います。宗教という心の支えで、安寧を求めいるのだと思います。

しかし、神仏を信じられない人々は何を頼ればよいのでしょうか・・・何を生きていくことを考える上での原点にしたらよいのでしょうか・・・すべての人に共通することで、唯一の答えは「自分が生きていること」です。

人は未来に夢を託して生きています。過去の栄光に生きるなどということもありますがが、生きているのは、現在、それも今のこの瞬間にしか過ぎません。

そして、人生で一番大切なことは、どれほど真実と向き合うことができたか?すなわち、どれほど本当の自分「真実」を知り得たかなのです。

多くの人は、物やお金や地位や名誉を得るために命を削っています。地位や名誉や財産よりも、もっともっと大切なものがあります・・・それは真実を知ることなのです。

私達が求めるべきものは真実です。すなわち、「本当の自分を知ること」です。これ以外人生の目的はありません。成功者とは、真実に少しでも近付けた人のことをいうのです。 

自分というこの存在は、自分の力で生きているのではなく、自然界の恵みを得で、生かされて生きていたのだと・・・それも頭で、知識として知るのではなく、肉体を通して、体当たりの経験として知ることです。

運命環境で不遇を経験したりすることは、当たり前に生かされていることへの感謝を出来ない心が、そうした本当の自分を知るための、最大のチャンスを得たと言えるでしょう。

宇宙の運行のすべてが調和を求め、より大いなる調和に向かって進んでいます。それは、原子、素粒子の世界においても同しです。

人間生命の奥底には、すべてを存在させる大いなる宇宙の法則で生きています。その法則に逆らえば逆らうほど、この世における苦悩も増してくるのです。

逆に、その法則にすべてをゆだね、その大いなる意思に沿って生きると、すべてにおいて摩擦がなくなります。

自分の力で生きていたのではなかった、見えない力に生かされていたのだと知った時、私たちは初めて、生きることの本当の意味を知るのだと思います。