全てに終わりがある

「全て終わりがある」・・・「始まりあれば、終わりがある」

「会うは別れのはじめ」・・・出会った人とは必ず別れなければならぬということです。

また、この世で出会った人とは、いつか必ず別れが訪れる。出会いは必ず別れをもたらすという世の無常をいうことわざ。別れの悲しみや、愛のはかなさ、人生のはかなさをあらわすが、それは出会う喜びがあったからこそである。

始めがあれば終わりがあり、楽があれば苦があるのと同じように訪れるものなのだから、別れがくるまでの時間を大切にすることが大事だという意が込められている。【ことわざ辞典】

宇宙の始まりは「無」です。
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「宇宙」という言葉は空間的広がりのすべてと、時間的な過去・現在・未来のすべてを現わすものです。宇宙を不思議と感じるおもな理由は、この宇宙の始まりと、宇宙の果てに関することのようです。
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人はあるときに生まれ、そしてある有限な時間にその生涯を終えます。夜空の星もある状況のもとに宇宙空間に誕生し、光熱を放ち、人間とははるかにスケールは違うものの有限な時間に最後を迎えると考えられています。
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好きな人が死んだり、卒業で別れ別れになったり、定年退職したり、生まれ故郷に別れを告げたり・・。嬉しいことも悲しいことも「終わり」があるというのは切ないものです。
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若さや幸せの絶頂で私たちは願わずにいない。いつまでも、この素晴らしい時が続けばいいのに・・・でも、何にでも「終わり」は否応なしにやってきます。
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自分の人生にも・・・しかし、一方で、「終わり」があるから、安らかな気持ちで生きて行ける部分もあるのではないでしょうか。
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もし、あらゆる物事が永遠に続くとしたら・・・たとえそれが素晴らしく幸せなことであっても・・・いつかはその状態に馴れてしまって、かえって不安になるのではないでしょうか。あるいは飽きてしまうかも知れません。
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皮肉な話だけども、「終わらないで、終わらないで」と願う中で、恋も幸せも輝き放つのではないでしょうか?そう考えると、物事というのは、やはり「バランス」の中にあるのです。
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人はみな「幸せになりたい」と願うけれども、その幸せが永遠に変わらず続くとしたら、今度は負の重みを失って、落ち着かなくなるでしょう。人が心から幸せを感じるには、それと同じ分量の努力・痛み・悲しみが必要なのだと思います。
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.そうして、私たちの命は、いずれ終わるのです。この地球でさえ、永遠ではないのです。そして、死は誰の上にも平等にやって来るのです。
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そう考えると、人間の持ち合わせる幸・不幸の分量は、一見、不公平に見えて、どこかで辻褄があってると思うのです。