国際感覚と歴史的事実

アメリカ人を始めて見たのは、進駐軍ジープ乗った白人だった。「ヘーィ」と声をかけて、手を上げる・・・チョコレート投げてくれる・・・子供達は奪い合った。

横須賀より上陸し、国道16号を北上(絹の道ー横浜街道ー国道16号)、立川飛行場横田基地へ移動(進駐)したのだ。

今まで見たことがない、普段車など、ほとんど通らない道路に大きなトラックやジープの車列に,幌つきのトラックにアメリカ兵が乗って走った。自動小銃を構えていたこともあった。1945年(昭和20年)10月頃だったと思う。

それから、連合国軍最高司令官ダグラス・マッカーサー米陸軍元帥が、第1次本土進駐部隊の主力の一部を率いて厚木飛行場に降り立った。専用機ダグラスC54「バターン」号から姿を現したマッカーサーはサングラスをかけ、コーンパイプをくわえていた。新聞で見て覚えている。・・・近所のおじさんが、「マッカサン」と呼んでいた。

それから68年経った現在・・・日本語が話せない日本系ニ世の(ブラジル人の2世)に会って、何で日本人なのに日本語が話せないのだろうと、不思議に思ったりしたことがあったが、自分の国際感覚がないことで、恥ずかしいことだと思った。

日本に住む外国人の大部分はアジア系の人びとであることに加え、日本にとって、アジアの国ぐにとよい関係をつくっていくことは、経済的・文化的な面でも非常に重要なことになるからだ。

第2次世界大戦前、日本は朝鮮半島や中国・台湾を支配してきた。それは彼らにとって侮辱的歴史体験であり、現在も反日感情を強く訴えている人びとがたくさんいる。

もちろん、過去の事実に目を背けることは決してしてはいけない。一方的な目ではなく、あらゆる角度から事実を知ることが大切だ。歴史を知らずに交流しようとしても、結果は表面的なものにしかならない。

歴史的事実で合意をしていくのはとても難しいことだが、未来に向けて学んでいくことはできるのである。これからの時代を生きていく日本や、中国、韓国、北朝鮮の若者が学生交流などを通して、将来に向かって新しい歴史を築いていくべきだ。

そのため、日本人は、アジアの国ぐにの文化を知り、理解に努めなければいけない。そして、日本とアジアの歴史をよりよいものに築いていくことが大切なことだ。

現在グローバル化・国際化した世の中になった今、国際感覚を持つことが大事なことになってきている。