今を生きるとは・・・
今、を生きるということはどういうことか?それは、「過去を悔やまず、未来を憂いず 今を生きる」ということです。そして無心(無邪気)に今を生きることです。
大自然の摂理の中に生かされている人間です。こざかしい考えなど通用しないのです。良寛さんの漢詩は、花と蝶をみて作られたのでしょう。私たちがあれこれ思い悩んでも、仕方がないのです。自然の中に素直に生きることを、教えています。
花無心招蝶 花 無心にして蝶を招き
蝶無心尋花 蝶 無心にして花を尋ぬ
花開時蝶来 花 開く時、蝶来り
蝶来時花開 蝶 来る時、花開く
吾亦不知人 吾れも亦人を知らず
人亦不知吾 人も亦吾れを知らず
不知従帝則 知らずして帝の則に従う
花も蝶も無心に相手を招き、そして尋ねる。
そこには何の計らいもなく、選り好みもない。
花開く時、その命の働きによって蝶が来、蝶が来た時、花開く。
他人のことは知らないし、人もまた私のことを知り得ない。
それでも、お互い何も知らなくとも、花のように蝶のように、人もまた、すべてが大自然の摂理に従っている。