テロと犯罪

中川智正死刑囚に対する証人尋問のこと・・・

伊藤博文を暗殺した韓国の安重根の中国ハルピン駅に記念館が開設されたこと・・・

テロと犯罪・・・法に基に裁くことでありますが、でオウム真理教平田信被告の裁判で、異例ともいうべき出来事であると思います。

オウム真理教平田信被告の裁判で、教団元幹部の中川智正死刑囚に対する証人尋問が、21日から東京地方裁判所で始まりました。死刑囚が証人として法廷に出るのは裁判員裁判では初めてで、事件についてどのような証言を行うか注目されています。

今後、元幹部の井上嘉浩死刑囚と、小池泰男、旧姓林泰男死刑囚が来月上旬に証人として法廷に出るとのことです。

平田信被告は、17年近い逃亡の末に逮捕され、東京・品川区で起きた公証役場事務長の拉致事件や、杉並区のマンションに爆弾がしかけられた事件、それに、教団の東京総本部に火炎瓶が投げられた3つの事件で起訴されています。

安重根の記念館・・・中国国営新華社通信によると、初代韓国統監を務めた伊藤博文を1909年に暗殺した朝鮮の独立運動家、安重根(アン・ジュングン)の「記念館」が19日、事件現場であるハルビン駅に開設された。韓国外務省は、開館を「歓迎し、高く評価する」というコメントを発表した。(毎日webニュース)

私はこの二つの事件は、正しくテロだと思います。犯罪とテロはその背景が全く異なる。犯罪は通常犯罪者の欲望充足のために行われます。

テロとは、“関はじめ”の「虎ノ門戦略研究所」で書かれております。

テロは、宗教、思想、政治上の目的達成のための暴力行為である。同時にそれは弱者の闘争手段である。宗教、思想、政治上の目的が平和的には達成出来ず、そればかりではなく、武力的にも対等に戦うことが出来ない場合に使われる手段である。

ゲリラも弱者の戦闘手段であるが、ゲリラは一応支配地域を持っているし、住民の間に隠れ軍服等の着用もしない場合が多いが、部隊としての行動も行えるだけの活動範囲を持っている。

テロを裁く国家は法に基づき犯罪として裁くが、裁かれる側はその法自体を認めていません。戦いに敗れて囚われた、実力上の問題に過ぎないと思っている。

伊藤博文を暗殺した朝鮮人 安重根は、法廷で、自分は日本国と戦った兵士である、日本の国内法で裁かれるのは承知できないと主張したということである。

同様に、ビン・ラーデンが捕えられ裁判にかけられたとしても、彼は裁く方の正義と法を認めず、自分の犯したテロ行為の正当性を主張するでしょう。それが公開裁判であるなら、彼の支持者は彼の主張を熱狂的に支持することでしょう。

http://www.seki-hajime.net/02archive09.html