教育について考える
日本の国を将来支えていくには・・・少子高齢化で子どもの数が減っています。将来日本の問題の一つに教育があると思います。
「管子」にある名言で「国家百年の計は教育にあり」があります。
「一年の計は、穀(こく)を樹(う)うるに如くはなし、十年の計は、木を樹うるに如くはなし、終身の計は人を樹うるに如くはなし」
小泉純一郎前首相は、山本有三の戯曲からの「米百俵」の話をしていたことを思い出します。何度も話していました。人材養成・教育は百年の計という。
〔人材養成は百年の計〕
一年の計は麦を植えるにあり
十年の計は樹を植えるにあり
百年の計は人を植えるにあり
まことに、教育・人材養成こそは、国家百年の計であります。
教育学者・・・歴史的に見ますと、思想家・哲学者・教育学者「ペスタロッチ」と「ルソー」がいます。
ペスタロッチとルソーの教育論の違い・・・
一言で言えば、ペスタロッチは『労働による人格陶治』、ルソーは『消極的教育』を根本的理論としています。
人格陶冶とは・・・「人の性格や能力を円満に育て上げること」と辞書にはあります。
ペスタロッチは、働くことによって、自分は他の人とは違うという自我の意識を持ち、それでいて自分勝手にはならずに他人の自我をも認め、社会の中で役割を果たしルールを守って行けるようになる。ということです。
ルソーの「消極的教育」とは、知識を与える前に、その道具である諸器官を完成させよ。感覚器官の訓練によって理性を準備する教育を消極教育と呼ぶ」(エミール)と述べている。
考える力=理性を育てる前に、感覚器官をしっかり育てなさいとした。ルソーは3歳までは感覚器官を鍛え、特に身体を鍛えることを大切にしなさい、とした。15歳くらいになったら判断能力を訓練しなさいとした。ルソーが判断能力を訓練する際に大切だとしたのは実物教育である。
ルソーによると、どんな子どもでもある時期になれば自ら学ぶべきものを得る能力を持っているため、あえて早期教育を行ったり、周りから発育を促したりする必要はないそうです。
自然に決められている習得の時機をねじまげるような教育を行えば子どもは必ず悪い方へと成長してしまうため、できるかぎり自然に委ねて放っておきましょうというのがルソーのスタンスです。
人一人を自分の理想に沿った教育「立派な人」とは難しいことです。個性を生かす教育が大事だと思っています。