世の中、人を騙す人間がいます

世の中には、人を騙す人間がいます。

詐欺などの「私は騙されない」と自信あると思われる人、また人情もろい人(人の良い)が騙され易いという。・・・警察の生活安全課の話にあります。

それにしても、昨年の詐欺被害は、何んと480億円というから、しっかり心しなければ・・・と思うのです。特にお年寄りが要注意です。

1週間まえに、警視庁から、電話で管内で、オレオレ詐欺(母さん助けて詐欺)の入電があったので、「もしそれらしき電話があったら直ぐ110番をしてください」とのことでした。

人は強い不安を感じているとき、安心させてくれる言葉を言われると、それを信用してしまう傾向があります。

「溺れる者は藁をも掴む」と言いますが、困っているときには何でもいいから頼りたいと思ってしまうのです。この心理ついた詐欺が横行しているのです。

オレオレ詐欺」の社会問題にもなっています。不安をあおられると、人の心は動いてしまうのです。

そして、肩書のある職業や有名人の言うことを、盲目的に信じてしまう傾向にあります。病院で診察を受けるときにも、医者の言うことが間違っていると思う人は少ないでしょう。

人は一般的に、得る喜びよりも失う恐怖の方が大きいと言われます。「逃した魚は大きい」という諺があるように、失うことの恐怖は計り知れないということです。

毎日新聞社説「高齢者詐欺被害 周囲の気遣いが必要だ」(2月8日)

電話をかけてでたらめな話を信じ込ませ、現金をだまし取る「特殊詐欺」の被害総額が昨年、約486億円で過去最高となった。子供や孫を装うオレオレ詐欺以外に、金融商品の取引を装う詐欺も急増している。

警察の摘発も増えているが、追いついていない。被害者の約85%が60歳以上だ。社会の高齢化が進む中で、高齢者の金融資産を付け狙う社会犯罪の様相を呈している。

警察の対応強化は当然だが、家族や地域で高齢者を見守り、被害を生まない環境を作ることが必要だ。

オレオレ詐欺が被害件数全体の4割以上を占め、被害総額は前年比5割増しの170億円に上った。株や社債などの購入代金名目で金をだまし取る金融商品取引詐欺の被害額も大きく、177億円に達した。

オレオレ詐欺は従来、銀行の現金自動受払機(ATM)から振り込ませる手口が中心だった。だが、金融機関がATMの1日利用限度額を引き下げた影響で、直接受け取りにくる手渡し型や、宅配便や日本郵便レターパックで送らせる送付型が増えているのが特徴だ。手渡しの場合、1件当たりの被害額が膨らみ、400万円以上になるケースが多い。

なぜ、だまされるのか。電話の声や、話の内容で詐欺と気づくはずだと思うかもしれない。だが、話術は巧みだ。手口も手が込んでいる。パンフレットを送りつけた後、別の会社を名乗って電話し、「その会社は有望」と言って信じ込ませる。また、「特定の人しか買えない。名義を貸してほしい」と持ちかけ、その後、「名義貸しは違法」などと言って、トラブルの解決名目で金をだまし取る手口もある。

手渡し型が増加した影響か、交通の便のいい首都圏に被害が集中する傾向にある。各警察本部は情報共有を進め、一層の摘発を進めねばならない。だましの手口を積極的に広報し、地域の防犯教室などを通じて被害の予防にも努めるべきだ。

高齢者一人一人が常識を働かせ、自衛の意識を持つことも大切だ。たとえば、通常の郵便物や宅配で現金を送ることは禁止されている。そうした手段を指示されたら詐欺だと思うべきだ。怪しいと思ったら家族など周りの人に相談してほしい。

とはいえ、手口が巧妙化する中で被害を防ぐには、周囲の協力が欠かせない。犯罪の手段として大抵、電話が利用される。別居や1人暮らしの親の電話機に留守番機能を付けるだけでも効果は大きい。知らない番号の電話には出ないことだ。また、子供の名をかたった電話があったら、折り返しかけ直すことを習慣化させたい。意思の疎通と気配りが、被害を減らすことにつながる。